奥出雲の建築業界の雄、一級建築士の三澤将太さんがご出演
コンセプトムービー
山陰ペディアでは初の一級建築士の登場となります。奥出雲から、(有)三沢建設の三澤将太さんにお越しいただきました。三澤さん、宜しくお願いします。
今回はクライアントの訪問や進行中案件である出雲の上棟式にもお邪魔させていただきました。その模様は動画の方でお楽しみいただきたいです。
三沢建設について
三沢建設の紹介
田んぼと山々に囲まれた地に三沢建設はある。
自然素材で誰もが心地良いと思える快適なすまいを目指して、山陰の気候風土に合った普遍的な高性能住宅を提供しています。
強みやこだわり
三沢建設の強み、他社との違いやこだわりを教えてください。
ほとんどの場合、自社の棟梁・大工だけで作業することが可能なことです。また、技能五輪全国大会『建築大工』部門での入賞者を多く抱えています。
過去には常務が日本一、社長と私が2位を受賞したこともあります。
技能五輪受賞者を多数抱える会社
一級建築士、棟梁、大工などプロフェッショナルを多く抱える三沢建設。
それは、頼もしい強力な布陣です。技能五輪と言えば、確かウェブデザイン部門もあったような。建築大工では、どのような形で技能試験があるのですか?
毎年内容が変わるので一概には言えませんが、私が参加した年は屋根の模型を作りました。
屋根の模型…素人の私にはイメージできませんが、とても細かい作業になりそうですね。
建物の屋根というのは、実は大工さん毎に特徴が現れます。その時は金沢城の菱櫓(ひしやぐら)を作りました。
まず、原寸図、展開図を描きます。その後は、規定の大きさに木材を削っていきます。具材に墨付けを行い、切ったり穴を空けたり。
組み立てを行い、その美しさや精度を競います。私が参加した時は二日間に渡って行われました。
家が建つまでの流れ
三沢建設さんに発注して、実際に家が建つまでの大まかな流れを教えてください。
当社の案件ですと、私がお客様から直接お話しをおうかがいする事が多いです。ヒアリングをさせていただき、ファーストプランとして、提案します。場合によっては、ご家族の方も含め、相談させていただきます。
最初の段階で、丁寧に話しを聞いていただけると依頼主さんも安心できますね。
営業活動の範囲、地域などお聞かせください。
厳密に定めてはいないのですが、自動車で1時間半以内の場所です。出雲市、松江市、米子市は含まれます。
米子の大工さんが、出雲や奥出雲の案件でお越しいただいている事もあります。
案件として過酷だったもの、難しかったもの
これまでの案件の中で過酷だったもの、要望として難しかったものを教えてください。
お客様が建築関係のお仕事の経験者の場合、こだわりが強く出るケースがあり、大変な案件もありました。
出雲市の住宅案件ではドローンを使って上空から施工を撮影するということにもチャレンジされました。また、コンセプトムービーではpooolとして三沢建設様の現場にカメラを入れさせていただきました。
普段お付き合いのある伊藤建設様が新規事業ということでドローン事業をされています。ですので、頼みやすかったです。
私達にとっては日常である現場が絵になることに、驚きを感じました。
三澤将太さんについて
一級建築士、三澤将太の素顔
作業場が遊び場だった
ここからは三澤将太さんのキャリアについてお聞きしたいと思います。
代々建設会社を営んでいる家に生まれた三澤さん。幼い頃からこの仕事をすると感じていましたか?
曾祖父が大工、祖父も大工、父親も大工(笑)
ですので、この環境が日常でした。小さい頃は社員さんが仕事が終わったら一緒にサッカーをして遊んでもらったり。
幼い私にとっては、作業場が遊び場でしたね。面白い機材や工具があり、可愛がってくれる社員のお兄さん達がいる。
中学生の頃はバイト感覚でお手伝いをしていました。しかし、仕事としての『大工さん』というのはイメージになかったのかもしれません。
先ほどもお話しした技能五輪の存在を知って憧れて、そこから学んだのがきっかけで自分の中に変化があったと記憶しています。
一級建築士を志す
最初から一級建築士を目指していたかと言われると、そうではありませんでした。二級を取得した時に、自然と次は一級を目指そうという気持ちになり学びました。
住宅だと二級でも問題ないですが、一級だと基本的には制限がありません。企業として、ある程度の範囲で建築を行うためには一級が必要となります。
建築士になるまで、どのような勉強方法をしてきたのですか。
営業、設計、現場の管理をする事が多いです。現場によって人手が足りない時は、大工業務を行うこともあります。
この仕事のやりがいを感じるところ
現場の経験もあり設計もされる方が営業として直接お話しをされるんですね。それは心強いなぁ。
この仕事のやり甲斐を感じるところ、思い出深いエピソードがあればお聞かせください。
物作りの職人としての基本的な喜びだと思うのだけれど、まずは完成した瞬間は嬉しいですね。そして、完成後にそこに住まわれるご家族とお付き合いが始まっていくこと。これが喜びです。
一戸建ての良さ、持ち家の意味や意義、三澤さんのお考えをお聞かせください。
様々な考え方があると思います。私が考える持ち家の良さとは、そこに人々が根付いて暮らしていけること。安心感を持って生活していける事だと思います。
うん、そういう風に思っていただけるような家作りをしていかなければいけませんね(笑)
『上棟式』とは
出雲市の吉田邸の上棟式、私も撮影班として参加させていただきました。建築士や大工さんに聞きたい、『上棟式』とは、どのようなものでしょう?
ここまでの工事が無事に終わったことへの感謝、そして完成祈願の儀式です。また近隣の方々へのご挨拶。
大工としては、その建築物に魂を込める、入魂の儀式です。神事的には神様へのご報告、といったところでしょうか。
『家を建てる』ということは、一生に何度もない買い物だと思います。お客様と向き合っていく上で、大切しているところ、心がけていることを教えてください。
専門家である自分達からすると、ささいな事でも、お客様にとっては大きな問題になる事があります。最初のヒアリングの段階で、お客様の好みやこだわりを聞き取ることを怠らないようにしています。
家はお客様のお住まい、納得できなかった場所がずっとそこに残ってしまう。生活の中で見る度に思い出されてしまう。
人によって生活スタイルは異なるので、可能な限り、ご要望をくみ取ってあげたいです。
若者へメッセージ
建築士を志す方、三澤さんのようになりたい若者にメッセージをお願いします。
自分の目で直に建物を意識して見ることを大切にしてほしいです。図面で見るのと実物を見るのとでは、やはり違う。建物そのものに興味を持って勉強していくと、より楽しめる職業だと思います。
地域性の話
奥出雲に住まう、優しくて魅力的な人々。
奥出雲の魅力
仁多郡奥出雲町にある三沢建設さん。この土地の魅力を教えてください。
人との関わりが強いことです。あたたかく優しい方が多いです。田舎だと、皆で助け合って支え合って生きていく必要があります。
あと、仁多米は本当においしいと思う(笑)
たたら製鉄や船通山など、興味深く思ってもらえる場所も多いですよ。
数年前まで、『米-1グランプリ』というイベントも開催されていました。かなりの人が横田町に来られていたようですね。
私は商工会の青年部として出店する立場であったのですが、奥出雲町に多くの人が集まって率直に驚きました(笑)
残念ながら、もう開催はしなくなりましたね。
今後は三澤さんを中心に…
企画内容や宣伝の方法を工夫するだけで、どんな場所にも人は集まるのかもしれないですね。
では、今後は三澤さんを中心に…(笑)
若い経営者や活発に活動されている方などを集めて、何かできると面白いとは思います。
…という話が挙がってから数年経過しました(笑)
最後に
今後の夢や目標について
今後も丁寧に着実に一つ一つの家作りをしていきたいです。そして、建てた後もお客様と一生お付き合いしていただけるような業者になりたいです。
読者へメッセージ
ここまで読んでいただいてありがとうございます。三沢建設では本物の木を用いて一流の大工が家作りをおこないます。自然なものを使う事により、経年による変化を楽しむことができます。
何かあれば、お気軽にご相談ください。
今回の島根×働く人は一級建築士の三澤将太さんでした!三澤さん、ありがとうございました。
三澤 将太(みざわ しょうた)
(有)三沢建設/一級建築士
島根県奥出雲町出身
三沢建設は曾祖父が個人事業主として開業。その後、祖父と父親の代で法人化。現在の三沢建設は父親が代表取締役社長、三澤将太は専務取締役に就任。
家の目の前に会社があり、幼い頃は会社の『作業場』を『遊び場』にしていた。トンカチを持って走り回るヤンチャ坊主。会社に勤めていたお兄さん達の仕事が終われば、一緒にサッカーをしたりして遊んでもらっていた。
そんな可愛かった"若"も中学生になるとバイト代わりに家業を手伝うようになる。曾祖父が大工、祖父も大工、父親も大工と、何とも血は争えなかったが、本人にとってはありふれた日常。特に大工を目指しているわけでも、意識することもなかった。
技能五輪の『建築大工』の存在を知り、憧れるようになる。
父親が、会社の先輩のお兄さんが、"競技としての大工"に打ち込む姿を見て、大工のイメージが変わる。
経験を重ねて、技能五輪『建築大工』では全国2位を受賞。社長である父親と同じ記録だった。また、一級建築士を取得。
その後も様々な案件に携わり実績を積む。
「お客さんと一生付き合っていきたい」と語る三沢の目は不思議な程に澄んでいた。
(有)みざわ建設公式Webサイト
https://mizawa.co.jp/
インタビューを終えて
お客さんに信頼されている業者さん、私も見習いたいです。
建築現場にお邪魔させてもらった時は、社会科見学のようで楽しかったです(笑)
三澤将太さん、ありがとうございました!
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山陰ペディアの名ばかり委員長。
担当はシステム、デザイン、ライティング。
本業はWebプロデューサー。
好きな事は、ゲーム・アニメ・お酒を飲むこと、歌うこと。
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[…] 【島根×働く人 vol.7】(有)三沢建設専務取締役/一級建築士「三澤 将太」… […]
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