鳥取県出身で東京都在住の竹田圭助さん
今日は宜しくお願いします!
若き音楽家のためのおさらい会@米子
注目を集めつつある団体
しかしながら、その活動が魅力的で鳥取県米子市を中心に活動をされており、「おさらい会@米子」に所属するその他のメンバーは、全員鳥取県出身であることなどから、依頼させていただきました。
この特集になぞらえて言えば、「鳥取出身の音楽家×鳥取県で働きたい人」でしょうか(笑)
鳥取県で音楽家として活躍したい/働きたい人と一緒に、どうやったらもっと活動の場が広がるかを考えながら取り組んでいます。
演奏会形式で発表する場を提供
毎年12/28に、米子市内の文化施設を借りる形で開催しています。
活動内容・コンセプト
おさらい会のコンセプトとしては、まず地元の皆様へメンバーの名前を知っていただき、自分の学びの過程を還元し、応援していただくこと。
こういう草の根的な活動というものは、大きく分けて、外に向かって発信するものと、そうではなく内輪で完結するものの二種類に分けることが出来ると思うのですが、私たちはそのどちらの要素も兼ねています。
竹田圭助さんが代表
実は代表はも一人いて、山川智馨(やまかわちか)さんというピアニストです。わたしの高校の同期です。
ほぼ全員が10代~20代
基本的に音楽系の大学に行かれる方は、大きく分けて「教育のプロ」=教員免許取得が目的の方と、「演奏のプロ」=純粋に演奏家としての訓練を受ける方といったようなふた通りに分けることができます。そういった意味ではみなさんが「プロ志向」ですね。
発足のキッカケやエピソード
何より音楽家としては未熟でした。
「いいね!私も気軽に発表できる機会、同じ志を持った人と交流する機会が欲しかった!」と賛同してくれたわけです。
今は黒子となってメンバーのサポート
そのうち私は自分に見切りをつけて、今は黒子となって皆のサポートに回るようになり、現在の形になりました。
大したことは話してないんですけど、やはり妄想を実現するにあたり仲間がいるって心強いと感じました。そのキッカケとなった場所として印象深いですね。
何よりお互いの実家の中間地点みたいなところにあるので使い勝手が良かったのもあるんですけど(笑)
横の繋がりを大事にしたい
実は、横の繋がりはありそうでないみたいなんですね、どうも。
もちろん、同じ高校出身者同士、というのはありますが。
縦の繋がりに関しては一層、希薄な感じも見受けられます。たまたまそういう世代に私がいるだけなのかもしれません。
そして、そうした小さな繋がり自体がいくつかあっても、その繋がりから何か新しいムーヴメントが起きそうかどうかという段になると、一つトリガーが必要な雰囲気なんですね。
今後の課題点
具体的な課題点と、それに対しての対策はどのようなものだったのですか?
しかしながら、私達が現状実現できていることは、「毎年12/28に、対象者に対して演奏の機会を提供する」だけなんですね。
地元出身の音楽家と地元住民を繋げる取り組みにしていきたい
少し抽象的に言えば、「地元の皆様に愛される音楽家」と「自然と地元出身の音楽家を愛する地元住民」という構図が成立するためには、今我々がやっている取り組みだけでは到底達成できないという自覚はあります。
その上で、少しずつ手を広げていきたいな…と(笑)
イベントの「収益化」「集客」
実際、ほぼ全ての経費は持ち出しになっているんですよ。ギャラどころかマイナスなんです。
なぜならこの集まりそれ自体は、「演奏会」ではなくて、「発表会」だからです。
「公益財団法人 ごうぎん鳥取文化振興財団」からの助成金スタート
なぜなら、ハードルが高くなりすぎて、先に述べた「3つの軸」がブレてしまうからです。
財源の話に戻りますが、昨年度から、やっと「公益財団法人 ごうぎん鳥取文化振興財団」様から、わずかですが助成金を頂けるようになり、この取り組みが認められてきたかな、と感じているところです。
集客に関しては、課題がたくさんあります。少しずつ手を広げていきたいですね。
取り組みの反響について
米子市公会堂さんがとりまとめをしていらっしゃる「虹のひろば」という市民団体的なものの会長さんをされている方でした。
虹のひろば」「一般財団法人 米子市文化財団」と演奏会を共催
何か形になりそうですか?
なんと今年、米子市公会堂60周年ということもあり、「虹のひろば」さんと米子市公会堂さん(一般財団法人 米子市文化財団)と共催で、演奏会を開催する運びとなりました。
音楽家としての竹田圭助
小学1年の頃にピアノを習い始めた
竹田さんが音楽に触れたのはいつ頃ですか?
とは言っても全く練習しなくてモノになりませんでした。先生には今でも申し訳ないと思っています(苦笑)
当時、音大に行く、とかそういう風なつもりはありませんでしたね。そもそもそのレベルとは程遠かったです。
「音楽を好き」になったのはいつ?
もちろん、その頃はJ-POP全盛期でもありましたので、オリコンを追いかけてもいました。
先程述べたピアノの話もそうですが、あまりクラシック音楽には興味がありませんでした。
中学生の頃からオーボエを始める
どこかで竹田少年が練習の鬼になるようなエピソードがあると思っていたのですが(笑)
ピアノに限らず、クラシック音楽を好きになるエピソードとしては、オーボエを中学から始めて、やめて、また始めて、音楽家になりたいなと思ったというところに行き着きます。
そこがおさらい会の原点です。
オーボエを始めたキッカケは?
「音楽」「学ぶ」ことへの欲求
中学生にもなると意思決定権が自分にもあると思うんですよ。
つまり、お父様のススメもあったかもしれませんが、竹田さんにも音楽への欲求があったのでしょうか。
その歴史に名を刻みたいとか思ってましたね(笑)
音楽を続けようと思った理由は?
偶然ですが大変ユーモア溢れていて指導力のある音楽の先生が赴任してこられて、楽しい3年間でした。
良い指導者と出会えるかどうかは、継続性という面ではとても重要ですよね。
就職が決まってからオーボエ奏者へ師事
そういった意味では竹田さんは恵まれていたと思うのですが、その後の音楽は?
しかしながら、音大受験は諦めて、一般大学への進学を決め、東京の大学に行きました。自分の実力では上まで行けないだろうと思ったからですね。
その後、大学の部活でオーケストラに入りましたが、すぐ辞めてしまい、フラフラしていました。(笑)
でも、大学4年の終わり頃、就職も決まったところで「これでいいのだろうか」「音楽でメシを食えないと最初から諦めるのではなく、音楽家としての素養を身につけるのは、自分の人生にとってプラスになるはずだ」と思い、全国的に有名なオーボエ奏者の門を叩き、入門しました。
ちょうど、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンという日本で一番大規模なクラシック音楽祭の、チャレンジ枠みたいなところに3年連続で出させていただいたこともあり、まあアマチュアなりに頑張ったかな、ということで区切りをつけました。
自分の成長よりも若き才能のため
プレイヤーとしては区切りをつけた竹田さん。その一方で、会には未来があり才能に溢れた若者がどんどん加入してくる。
どのようなお気持ちでしょうか。
未来があり才能に溢れた若者が、より豊かな音楽活動を展開出来るように、ささやかながら貢献していきたい。そんな気持ちです。
若者へメッセージ
そして、プレイヤー以外にも教育者として、周辺産業として、色々な可能性があります。ともに研究し、開拓していきましょう。夢のある話を育んでいきましょう。
ご興味のある方は、ぜひご連絡いただければと(笑)
鳥取県出身者が外から見る「鳥取県」
鳥取県の魅力や誇れるもの
竹田さんは鳥取県出身で現在は東京都在住。完全に鳥取県から離れたわけではなく、おさらい会の関係で頻繁に鳥取と東京を行き来していると思うのですが、そんな竹田さんが考える鳥取県の魅力や他府県に誇れるものを教えてください。
地元が米子ですので、米子を中心とした話になってしまいますが、海も山も高速道路も空港もあって、景色も良い。
音楽活動の場としての比較
対して鳥取は、やはり人口が少ないのも大きいのでしょうが、ライブやコンサートの数は少ないですね。当たり前ですが。
それとは別として、体感に過ぎませんが、文化的なものを好んだり、楽しんだりする土壌があまりないような気がします。
繰り返しになってしまいますが、本当に小さな事から積み上げていきたいと考えています。
最後に
「若き音楽家のためのおさらい会@米子」の今後の目標
「若き音楽家のためのおさらい会@米子」の今後の目標を聞かせてください。告知の方もお願いします。
このたび、米子市公会堂のサロンコンサート「虹のひろば」24回公演として、米子市公会堂60周年を記念し、米子市公会堂さま、「虹のひろば」実行委員会さまとの共催で、演奏会を開催することになりました。
地元出身の若き音楽家たちの演奏を、ぜひ会場お楽しみください。たくさんのご来場をお待ちしています。
「虹のひろば24回公演 地元出身の若き音楽家による演奏会」
日時 | 平成30年8月26日(日) 開演/午後2時 |
---|---|
場所 | 米子市公会堂大ホール |
入場料 | 一般700円/高校生・中学生300円/小学生以下無料 |
プレイガイド | 米子市公会堂/米子市文化ホール/米子市淀江文化センター/アルテプラザ/アイカ楽器/コンサート米子 |
出演 | 酒田綾(クラリネット)/渡部亜美(ピアノ)/原夏希(ヴァイオリン)/山川智馨(ピアノ)/松原愛実(ソプラノ)/久光美早紀(メゾソプラノ)/小川智也(マリンバ) |
主催 | 米子市公会堂虹のひろば/若き音楽家のためのおさらい会@米子/米子市文化財団 |
後援 | 米子市 |
連絡先 | 米子市公会堂(0859)22-3236 |
私たちの原点はここであり、全てはここからはじまっているからです。地道に活動することの大切さを、噛み締めて参りたいと思います。
その上で、自主企画的なものも手がけていこうと考えています。すでに来年4月、米子市内にて、米子市出身のマリンバ奏者深堀賢太朗氏のソロリサイタルをバックアップさせていただくことになっております。
また、本当に先々の話ではありますが、地元の皆様に愛される音楽家が増えてくると同時に、地元の皆様にとって、よりクラシック音楽に対して親しみをもっていただくことも、大事にしていきたいと考えています。
世の中には優れた音楽が沢山ありますが、西洋を中心とした優れた過去の音楽の蓄積が、今のクラシック音楽と呼ばれているもので、やはり蓄積されるからには理由があるんですね。まだまだ私も勉強中です。でも勉強しなくても、「あ、なんか心地良い」「心揺さぶられる」というのは何かしら感じられると思うのです。
生活から切り離された空間でそれを感じ、皆さんの心の中それぞれが豊かになっていく、それが本当の目的なのかもしれません。…ちょっと大げさすぎるかもしれません(笑)
それには明確なゴール、終わりはありませんが…私はその仲介役として、ささやかながら、少しずつ手を広げていきたいと思います。
そのためには、まずはもっともっと地域の皆様に知られること、そして実際に交流させていただくことでお知り合いになること、そして具体的に企画などでコラボレーションしていくこと、これらが大事だと考えているところです。
音楽が関係できるすべての企画に、私たちは積極的に関わっていきたいと考えています。この記事をお読みになった方で、そういった機会を提供して下さる方、あるいはアイデアのおありの方、是非ご連絡ください(笑)
また、日頃から、私たちの取り組みや今後の方向性について、TwitterやBlogでぶつぶつとつぶやいておりますので、よろしければご笑覧ください。
今回の鳥取×働く人は、「若き音楽家のためのおさらい会@米子」代表の竹田圭助さんでした!ありがとうございました。
1989年6月28日生まれ
若き音楽家のためのおさらい会@米子 代表
小学生の頃にピアノを始めるが、あまり熱中できなかった。中学生になってからは野球をしたかったものの、怒るとチョークを投げる顧問の先生が恐ろしくて正式に入部できず。父親のススメからなのか、音楽への欲求があったからなのかオーボエを始める。高校に進学してから音楽への姿勢が変わる。指導者にも恵まれ、漠然と将来は音楽家になりたいと思うようになった。
2007年、鳥取県高等学校総合音楽祭器楽部門最優秀賞(第1位)を受賞するも、最後のところで踏み切れず音大受験を断念。
音楽家になる夢は諦めたものの、完全に音楽から離れられず大学のオーケストラに入るが肌に合わず辞めてしまう。
就職が決まってから自問自答をし、著名なオーボエ奏者へ師事。社会人生活と音楽活動を両立させる。
「若き音楽家のためのおさらい会@米子」を立ち上げ、山川智馨氏と共に共同代表を務める。毎年12月28日に米子市内の文化施設にて、おさらい会(発表会)を開催。
"あの時もっと音楽に熱中していたら"
"夢を諦めないでいたら"
自分自身の「あり得たかもしれないもう一つの未来」と地元の若い才能を重ねているのかもしれない。
メンバーのサポートと調整役を担いながら、地域とのコミュニケーションを計っている。近い将来、彼の手によって、鳥取県はクラシック音楽で溢れている事だろう。
Webサイト
http://osaraikai.jp/
Twitter
https://twitter.com/osaraikaiyonago
Contact
osaraikai.yonago@gmail.com
インタビューを終えて
竹田圭助さん、ありがとうございました!
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