境港市のケーキ屋さん
コンセプトムービー
境港市の街の人々に愛されるケーキショップMARO MARO。
今回の鳥取×働く人は境港市からケーキショップMAROMAROのオーナーシェフ、木下広志さんの出演です。
宜しくお願いします。上手く喋れるかわかりませんが。
実は、弟の直行さんと少し交流をさせてもらっていまして。オファーをさせてもらった際に、自分ではなく兄の方が適任だという事で広志さんを紹介してもらいました。
ドキドキしてきました。実は、取材してくださるという事で、沼田裕樹さんやトシさんの記事を読んで予習してきました(笑)
MARO MAROについて
MARO MAROの紹介
境港市外江町に店舗を構えるケーキショップ、MARO MAROはいわゆる『町のケーキ屋さん』を目指しています。
都会の高級感があるケーキ屋という雰囲気ではなく、自然に地域に溶け込むケーキ屋さんを目指しています。親しみを持ってもらい、地元に密着できるケーキ屋さんであるようにと考えています。
お店の名前の由来は?
『MARO MARO』というお店の名前の由来を教えてください。
学生時代のニックネームが『まろ』だったので、それが由来となっています。
小学生の頃だったので、どうして『まろ』だったのかは忘れちゃいました(笑)あまり深い意味はなかったかと。
この店を誰にも言わずに始めたとき、地元で分かる人だけには分かる名前をつけようと思いました。
ケーキ屋さんってよく「パティスリー〇〇」みたいに自分の名前を入れることが多いじゃないですか。でもそれだけじゃ面白くないなと思って。
あと、「MARO」という響きも良いし、「MARO MARO」と二つ重なることで覚えやすい名前になると思いました。
営業時間や定休日について
営業時間は10時から19時です。
定休日は毎週火曜日、祝・祭日の場合は翌日に変更させていただくこともあります。
看板メニューは『クレームブリュレ』
私もクレームブリュレをいただきました。クレームブリュレ好きなんですよ、とても美味しかったです。
普通はクレームブリュレというとカップに入っていると思うのですが、うちのは違います。修行先のお店がこのように作っていたことがきっかけで、他にはないやり方だと思っています。
少しずつですが、種類を増やしています。
般的なクッキーやフィナンシェ、マドレーヌなど15種類程度あります。中でも、焼きドーナツやその派生の蒸しドーナツがおすすめです。詰め合わせや子供会のお菓子に買っていただく方も多くいらっしゃいます。
お誕生日ケーキ・キャラクターケーキの生産も可能
お誕生日ケーキ、ウェディングケーキなどの受注生産も可能ですか。
当日でもほしいという方に対応できるように準備はしていますが、予約していただいた方が確実にお渡しできます。お客様の好みのものをお作りできますので、ご予約されることをおすすめします。
イベントにも積極的に出店
より多くの人に知ってもらうため、そのきっかけ作りとして参加しています。ケーキ屋がお客様を「待つ」時代ではなくなってきています。できるだけ広い範囲に出て、色々な人と接して、お客様と関わっていきたいです。
入りやすくてアットホームな雰囲気ですよね。お店作りをしていく上で、こだわった点や気を付けている点があれば教えてください。
もちろん笑顔で、圧迫感を与えない接客ができるように心がけています。
またお店の内装の点では、お客様から中の作業部分が見える作りにして、安心感をもってもらえるようにしました。店内は白など明るい色を基調にし、圧迫感のない雰囲気を意識しました。
SNSでの情報発信
お店のホームページ、SNSなどで積極的に情報発信をされていますよね。
SNSでは、今はtwitterをメインにお店の情報を発信し、全く業種の違うところからも知ってもらえています。客層やターゲットを増やすにはtwitterが一番良いかもしれませんね。
ハーバリウムの展示、一部販売もされています。華やかで素敵ですね。
お菓子だけだとやはり他のお店と差別化できず、何か違ったものを、と考えていました。
そこで手作りのハーバリウムを一緒に入れることでよそとは違う取り組みになりました。
キャラクターケーキ
キャラクターの絵が描かれたホールケーキのサービスもあります。どのように作られているのですか?
ご予約の際に、お客様にご希望のキャラクターを伺い、決まった絵柄がなければ、書きやすいものを探しても良いか確認します。
デザインを印刷した紙の上から、輪郭や目など絵にしてそのキャラと分かる部分を、チョコペンで縁取ります。そしてゼリーに着色したものを入れて、固めると完成します。この前は今流行りの『鬼滅の刃』の炭治郎のケーキを作りました。
Twitterで幽☆遊☆白書のキャラクター『凍矢』のキャラクターケーキをアップロードしていたのが印象的でした。
漫画やアニメや自分よりも弟の直行の方が詳しいのですが、色々なキャラクターのご注文をいただけて楽しいですよ。
木下広志の素顔
お客さんから厨房が見える作りになっている。
幼少期や学生時代
ここからは木下広志さんの素顔に迫っていきたいと思います。幼少期や学生時代はどのように過ごされましたか。
小学生、中学生の頃は大人しかったと思います。高校に行って周りに知らない人が増えて、変わらないといけないと思い自分も動き始めました。
小学生の頃からお菓子作りが好きだった
小学校低学年の頃から、粉に牛乳を混ぜてプリンを作っていた記憶はありますね。それがすごく楽しくて。自分で食べるのも、家族に食べてもらうのも嬉しかったです。
本格的に今の仕事を目指そうと思ったのは高校3年生です。
その頃大学に行きたかったのですが、センター試験を失敗して狙っていた大学に行けないことになって。その時点で、「ケ―キ作りたい!」と急に思い立ったんですよ(笑)
そこから1週間も経たない内に岡山の専門学校を受験し、この道に進むことになりました。
すごい行動力ですね。専門学校での経験は今の仕事にどう影響しているのでしょうか。
特に座学は栄養面や衛生面など、お店をやる上で大切なことが学べました。でも、今思うと技術的には高卒でケーキ屋さんに入ったほうが身についたのかも(笑)
専門学校卒業後にケーキ屋に就職
専門学校卒業後はどのように経験を積んでいかれたのですか。
岡山から戻り、知り合いがケーキ屋さんに紹介してくれて、面接を受けました。この辺りでは当時売れているケーキ屋で、後日聞いたところによると採るつもりはなかったんだとか(笑)なぜか採用されて、そこから4年働いていました。
採用するつもりがなかった、というのが気になりますが(笑)
その後米子の他の店で2年程度、一緒に働いていた人が独立した広島の店で3年、米子に戻って1年半、新出店した出雲で3年経験を積みました。その後この店を開き今に至ります。
いわゆる下積み、修行というのはどのような作業をするのですか。
そうですね。僕らの時代は同じ作業をずっとして、できる人の下について教えてもらい、慣れてきたら少しずつ新しいことをさせてもらうという感じでした。時代や店によっても違うとは思います。
1日の仕事の流れ
大体6時頃出勤し、その日出すケーキを用意し、10時の開店に間に合うようにオープン準備をします。そして翌日に使うもので足りないものを作り、その間に接客、足りなければケーキを追加していきます。
午前の予約が多いと早めに出勤したり、時期や予約状況を見て自分の動き出す時間は変わってきますね。
クリスマスシーズンは忙しい
ケーキ屋さんの繁忙期というと、クリスマスシーズンでしょうか。
やはり一番忙しいのはクリスマスですが、どうにか深夜0時は超えないように頑張っています。0時超えるともう体がきついから(笑)修行時代は0時に終わったら早い方でしたけどね(笑)
この仕事の魅力を感じるところ
この仕事の魅力、どんなところにやりがいを感じますか。
自分が作ったケーキを美味しいと言ってくださった時です。
あとは作業スペースからお客様が見えるので、ショーケースを見ながら子供たちがにこにこしているのを見る時が嬉しいです。
仕事の失敗談
これまで仕事をしてきて、失敗談や面白エピソードがあれば聞かせてください。
クリスマスケーキを箱詰めした中に、サンタも苺も乗っていない、スポンジとクリームだけのケーキを間違って入れてしまったことがあります。
お客様が「何も乗ってないよ!」と電話をくださって、急いで新しく持っていきました。知り合いのお客様だったので許してもらえましたが(笑)
料理は全くしない
僕、料理は全くしないんですよ。だから得意料理とかないです(笑)
食に対してあまりこだわりがないというか、出されたものを食べるって感じですね。
兄弟でのお店経営・運営について
それぞれの役割分担
兄弟でお店を運営されています。それぞれの役割分担についてお聞かせください。
僕が経営、そしてケーキ作り。弟は焼き菓子と、接客をメインに行っています。
手伝ってくれたのがきっかけ
僕が病気をして、10日から1週間くらいお店を閉めたことがあったんです。ちょうどその時期、弟も前の仕事を辞めていた時で、手伝ってくれるとうことで始まり、今に至ります。兄弟ということで、頼みやすかったですね(笑)
兄弟仲良く続けていく秘訣
ここは気になるところですが、兄弟で仲良く続けていく秘訣を教えてください。
あるのかな?(笑)お互いがお互いをどう思うかじゃないですかね。タイプはけっこう違います。僕はどちらかと言うと慎重派。弟は僕とは逆です(笑)
似ているところはを挙げるとすれば、顔と声ですかね。高校時代の僕に弟がそっくりで、友達が間違えるくらいです。電話の声は親でも分からないみたいです。
若者へメッセージ
パティシエになりたい、自分のお店を開きたい若者に、メッセージやアドバイスをお願いします。
華やかな世界に思われがちですが、入ったときのギャップに苦しむかもしれません。
単に楽しそう、華やかで綺麗という思いだけでは、重労働や朝が早いことに耐えられないのではないかと思います。ケーキを作りたい、ケーキを食べてもらいたいという思いをしっかりと持っていてくれればいいと思います。
山陰地方のケーキ屋事情
山陰地方や境港市のケーキ屋業界について教えてください。
境港市には5店舗程度ケーキ屋があり、人口に対するケーキ屋の割合としては多いと言われています。地域性もあるかもしれませんが、ケーキ屋同士の横のつながりはあまりないですね。
最後に
今後の夢や目標
職人として、変わっていないようで変わっていくケーキを作っていきたいです。見た目は変わっていなくても、時代によって味は変えていくとか。そういうアンテナはきちんと立ててケーキ作りに生かしていきたいです。
読者の方へメッセージ
この機会にMARO MAROを知ってくださって来たことのない方は、ぜひいらしてください!
まずはケーキを食べてください。その上で、うちのケーキの良さや合う・合わないもお客様に判断していただければと思います。
気に入ってくださって2回目3回目となると、お客様のお顔も覚えますし、お話もして、より深い関係になれたら良いなと思っています。
今回の鳥取×働く人は木下広志さんでした。ありがとうございました。
木下広志(きのした ひろし)
MAROMARO 代表/オーナーシェフ
鳥取県境港市出身
生年月日:1977年1月7日生まれ
親しみやすく地域の方が入りやすい"街のケーキ屋さん"を目指す。お店の名前は子供の頃のあだ名からつけた。
今となってはあだ名の由来はわからないが、知っている人が懐かしんでくれればそれで良かった。学生時代は特に目立つタイプではなかったらこそ、あだ名があった事が特別に思えた。
そんな自分を見てきた弟は、彼なりに何かを学んだのか、自分とは正反対のキャラクターだった。よくあるような几帳面な長男と大雑把な次男坊。
自分とは異なる性格な弟だからこそ、頼りに感じる部分も多かった。人付き合いも上手く、趣味も多い弟が一緒にお店を運営してくれるからこそ、出会えたお客さんも少なくなかった。
あの頃から成長した自分、変わらないあだ名。
『マロ』
自分にとっては懐かしい響き、新たな出会いを呼び込む響き。お客さんにとって、甘い響き、美味しい響きとなってくれれば嬉しい。
本格的なお菓子ではなかったものの小学生の頃から趣味で作っていたお菓子。今では立派なオーナーシェフとしてお店を経営している。マロというあだ名を呼んでくれた同級生達との再会を願って。
twitter
https://twitter.com/cake_MAROMARO/
facebook
https://www.facebook.com/maro.kinoshita/
インタビューを終えて
私は甘党なので、足を運ぶ度に買って帰ってしまいます。
木下広志さん、ありがとうございました!
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山陰ペディアの名ばかり委員長。
担当はシステム、デザイン、ライティング。
本業はWebプロデューサー。
好きな事は、ゲーム・アニメ・お酒を飲むこと、歌うこと。
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