商店街で24年以上続く古本屋さん
コンセプトムービー
古書の店ギャラリー
自己紹介
漫画や地元にまつわる本が多い
10万冊以上の本がある
また、店頭に並んでいない本に関してもPCで管理しています。
今はむしろ数が多くなり過ぎてしまって、在庫の制限をしていかないといけない状態でして(笑)
お客さんに鳥取の事を知ってもらいたい
せめてウチぐらいは鳥取県や山陰にかかわる本を並べてみようと。何かあれば皆さんに手にとってもらい、地元の調べものをする時に利用してもらいたいというコンセプトで、集め始めました。
ローカル過ぎて売りにくい本までありますので…そういうものは最終的には山陰歴史館や公民館などに寄付しようと考えています。
壁に貼れれば良いんでしょうけど、壁という壁に本棚があるので貼れる場所が天井くらいしかなかったのです。
1997年に開業
なので、倉庫付きの建物にした方が良いと思いまして、現在の場所に引っ越しました。
オススメの漫画を紹介してくれる
ただ、オススメした漫画は購入していただける事が多く、私が薦めたい面白い漫画は在庫がない事も多いです(笑)
漫画雑学を聞ける!?
お話をする事で私も刺激を受けますし、イベントをする際に参加してもらったり協力してもらったり、また地域の方々を知るという上ではかけがえのない時間です。
お客さんが多い時は難しいのですが、そういう時の常連さん達は空気を読んでくれますね。お互いに気を遣いながら営業の邪魔にならないようにしてくれる方ばかりなのでありがたいです。
もちろん初めて来店されるお客さんにも、自分の方から積極的に声をかけるようにしています。
その他の活動やイベントについて
米子映画事変での出演
米子映画事変でもスタッフをされていますよね。
また、米子映画事変の中で『まんだん』という漫画の研究発表もさせてもらっています。おかげさまで楽しみにしていただいている方も多く、そのせいか漫画研究に拍車がかかり過ぎて資料や関連本を購入したりだとか…(笑)
『まんだん』で特に反響が多かったもの
実はこれは水木しげる先生の完全なオリジナル作品というわけではないのです。兵庫県出身で当時東京で紙芝居作者(紙芝居脚本家)をされていた伊藤正美先生の『ハカバキタロー』が元になっています。
その『ハカバキタロー』を紙芝居作家の加太こうじ先生が、当時大阪で紙芝居作家をしていた水木しげる先生に伝え、それで描かれたのが紙芝居版の『墓場鬼太郎』なのです。
また、出版社とのゴタゴタによって『墓場鬼太郎』の続編を竹内寛行(たけうちかんこう)という人が描いたバージョンも存在します。
これが19巻まで発行され、実は水木先生の「鬼太郎」より人気が出たのです。
そういった話を軸に、「まんだん~裏・鬼太郎の世界~」と題したイベントをさせてもらって、かなり反響をいただきました。
実際にその場に行って全く同じアングルで写真を撮ってまとめたりしました。
元より鳥取県出身漫画家のコレクターでもあり、鳥取県が出てくる漫画コレクターでもありまして、そういう漫画を片っ端から集めていました。
何なら、鳥取県が出ているなら1コマでもいいや!というぐらいの勢いで(笑)
赤井孝美と行く『八岐之大蛇の逆襲』聖地巡礼の旅
米子市の要所が登場する作品です。こちらのツアーですが、赤井孝美さんの解説付きという事で、かなり豪華なツアーでしたよね。
赤井孝美監督と一緒に破壊された米子の街を周ろう!というツアーで、赤井さんに撮影などの裏話をしてもらいながら各所を巡るものですから、かなり好評でした。
まずは米子駅。そしてここの商店街は戦車がゴロゴロ走るんですね。それから駅前パーキングビルだとか、国際ホテル、城山などです。
更に八岐大蛇を迎え撃つ防衛隊がいてミサイルを発射するのですが、砲手が近眼で…あさっての場所に着弾してしまうんです。
着弾してぶっ壊れるのが高島屋とか山陰放送とか…旧米子市役所だったり…(笑)
米子漫画茶会
毎回ゲストをお呼びして漫画遍歴を語ってもらい、後半は私が漫画ソムリエとして好みに合うような作品を提案するレコメンド漫画というコーナーがあります。
米子映画事変は通常の服装なのですが、米子漫画茶会では「ソムリエ」を称しているので…赤井孝美さんからキャラを作った方が良いと言われて、それっぽい衣装を着ています。ノリノリでやってる、というわけではないです(笑)
縄勝文の素顔に迫る
幼少期・学生時代
昼間は一人でずっと本を読んでいました。当時は図書館に漫画なんてものはなかったので、SFなどを片っ端から読む、そんな子供でした。
今の時代の子供達はYoutubeやNetflixもあるし視聴習慣も違うし、コンテンツも多様化しています。しかし当時はドリフを観ていないと友達との話についていけなくて、ヒゲダンスも何が何だかわかりませんでした。
その分、再放送枠のウルトラマンとかヤマトとかルパン三世とか…その1時間は必死で観ていました。おかげで今でもかなり内容を覚えています。
ただ、漫画は読んでいました。今となっては申し訳ない話ですが本屋での立ち読みで(笑)時間を忘れて読んでいました。
野球漫画のエピソードを挟み…
またコージィ城倉先生は森高夕次という名義で野球漫画の原作者もされています。
米子市出身の漫画家であるアダチケイジ(元・足立金太郎)先生とのコンビで『グラゼニ』という作品を描かれてまして、こちらもおススメです。
金沢大学法学部に進学
ここで先輩の持っていた『夏子の酒(尾瀬あきら)』という漫画を借りて読んだら…これがまぁ面白くて!酒好きな先輩だったもんで(笑)
他にも、法学部だった事もあり『家栽の人(魚戸おさむ)』『あんたの代理人(高井研一郎)』という漫画にもハマりました。子供時代から漫画は読み続けていたのだけれど、大人でも楽しめる漫画もあるのだな、とこの時に学びました。
そこから漫画を集め始めます。
この頃から漫画を集め始める
手塚治虫先生の『ノーマン』というSF漫画が最初と最後が見事に繋がっていて実に整合性がとれている漫画でした。発行年月日を見たら1969年。
自分が生まれる前にこんなすごいものを描いている人がいるという事が衝撃でした。ここで更にハマってしまって手塚治虫作品を集め始めます。
手塚治虫がディレクターズカット魔だという事がわかったら、今度は種類毎に全部集めようとか、初版にこだわりを感じるようになりました。
地元でこんなにすごい作家がいるんだという事で、谷口ジローの作品にも手を広げて、そのうちに鳥取県出身の漫画家の作品を集めだし、そして今に至ります(笑)
学業にも取り組んでいたけど、漫画読んだり集めたりする事が私にとっての現実逃避だったかもしれません。
当時のバイト代は全て漫画に使ってましたから(笑)
その後、地元鳥取県へ
うーん…法曹を目指してやっていたのだけれど、当時を知る人曰く「鯖の腐ったような目をしてた」らしいです(笑)
勉強も進まない、目途もつかないという事で悶々としていました。
古書の店ギャラリー誕生へ
その後は、まぁ珍しい話ではないのですが、結局独立しようという話をしていた人が途中でやめちゃったんです。結局仲違いしてしまって…。
「だったら、俺がやったらぁ!」という勢いで始めました。
米子に帰ってきてからも本は集めていましたし、コレクションの中のダブりを販売していくだけでも古本屋としてやっていけそうな数はありました。
色んな人に出会えたことが喜び
そういう方達に接すると知識が増える。知識が増えていくと発表したくなる。最初はWebだけでやってたのが米子映画事変に加わることで発表の機会をもらえる、そしてそれが漫画ソムリエみたいな活動にも繋がっていく。
古本屋として、そして一コレクターとしてもクオリティアップができて楽しいです。これで本業が儲かれば言う事ありませんが(笑)
最後に
今後の夢や目標
遠くの目標としては、鳥取県の出てくる漫画、アニメ、特撮、県出身の漫画家の作品、アニメ関係者の関わった作品などをまとめて一つのWebサイトでデータベース化して閲覧できるようなサービスを展開していきたいです。
読者へメッセージ
敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、中の人は全く敷居が高くありません(笑)
米子映画事変や米子漫画茶会で漫画の研究発表もしていますので、そちらの方も宜しくお願いいたします。ありがとうございました。
古書の店ギャラリー/漫画コレクター
鳥取県米子市出身
少年時代は暗かった。両親が厳しかったため、当時流行していたドリフターズのテレビ番組は見ることはできなかった。テレビを観る事が許される時間は1日1時間だけ。
縄はその1時間で夕方5時から6時までのウルトラマンの再放送を見ていた。縄は「その1時間は死ぬ気で見ていた」と振り返る。学校での話題は専らドリフターズなので、同級生の会話についていけなかった。
小学校の高学年になると野球部に入部。ますますテレビからは遠ざかる生活。
中学、高校も野球を続ける。高校の公式野球部では補欠だったが野球は好きだった。練習は辛いこともあったが、書店での漫画立ち読みが何よりの楽しみだった。
金沢大学法学部へすすむ。厳しい両親の元での実家暮らしよりも、学生寮は気が楽だった。ここで縄の漫画好きが一気に加速する。酒好きの先輩から『夏子の酒』という漫画を借りたのだが、これがまあ面白い!また、法学部だった事もあり『家裁の人』という漫画にもハマる。
子供時代から何よりの楽しみだった漫画。大人になっても心の底から楽しめる漫画が沢山ある事を知り、漫画を集めるようになる。バイト代はほぼ漫画に消えていった。
縄が面白いと感じる漫画を集め始めると、手塚治虫にぶつかる。手塚治虫を集め始めると、同じ作品でも間違い探しのように絵が変わったり、中にはストーリーが変わってしまうものがある事に気付く。
それ以降は種類毎に収集したり、初版にこだわりを感じるようになった。立派な漫画コレクターの誕生だ。
法曹を目指していたがその後地元へ。とある本屋から独立話が挙がるが、少しのボタンのかけ違いで疎遠になってしまう。「それなら、俺がやってやらぁ!」と古書の店ギャラリーを開業。
縄はその知識を活かし、まんが王国とっとりや米子映画事変で『まんだん!』という漫画研究発表を行う。また、米子漫画茶会では米子漫画ミュージアムで漫画ソムリエとして活躍中。
古書の店ギャラリーの魅力は縄という漫画コレクターの漫画雑学を聞ける事だ。そして、あなたの好きな漫画をいくつか伝えれば、あなたに合うオススメの漫画を提案してくれる。
公式Webサイト
http://www.chukai.ne.jp/~gallery/
インタビューを終えて
縄勝文さん、ありがとうございました!
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